かってに家族!?

第2話「他人以上、家族以下?」

 

 

「確か・・・俺は、昨日までこの部屋で一人だったよな・・・」
俺は、壁にむかって話しかけていた
返事は、返ってこない・・・
あたりまえか
今、俺の部屋には、二人いる
それもモノスゴイ美人だ。
だが一緒にいるとなると・・・
「友達いなくてさびしいって言ってたけどなぁ・・・」
また壁にしゃべりかけた
返事は返ってこない
自分でもしつこいとは、思っているが
ここの部屋もながい付き合いだ
返事くらいしてくれてもいいんだがなぁ
「あの、どうかしたんですか・・・?」
月南さんが真後ろに立っていた
俺のことを不思議そうにみつめている
「壁とずーっとお話してたんで・・・」
どうやら最初から後ろにいたらしい
壁にしゃべりかけたこと全部をクエスチョンにされた
全く答えられなかったがな
こんどは、俺が質問した
「あの・・・月南さんは、なぜ俺のところに来たのですか?」
「えと、デパートで夕飯の買出しにいってたら急に変なおじさんとおばさんにつかまって・・・
『この場所にいる綾島 京と一緒にくらせぇ』
って言われて」
どうやら父と母のことを俺はなめてたようだ・・・
まさか・・・ここまでするとは・・・
「それって聞くだけでここにこなかったらよかったのでは・・・?」
「それができたら来ませんでしたよ・・・」
ものすごく暗い表情を浮かべた
「なぜできなかったんですか?」
「いろいろといえないこともあるんですよ・・・」
どうやら聞いてはいけなかったらしい・・・
さらに暗くなった
「でも、今は、悪い気分じゃありません」
胸をはって言ってるが・・・
急に顔を赤くして
「あの・・・その・・・お買い物いてきますね!!」
逃げた
やっぱり恥ずかしかったんだな
 

 

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